2008年12月15日
続・ゴールデンメイン伝説
先日、ゴールデンメインのエピソードをご紹介しましたが、
まだまだあります。ここで続きをご紹介します。
ゴールデンメインの母フェイヴァーワンは、トウショウボーイ産駒の活躍馬でした。
重賞にはわずかに手が届きませんでしたが、33戦6勝、堂々たるオープン馬でした。
そんな活躍馬を母に持つゴールデンメインがオープンに出世したことで、
フェイヴァーワンの産駒成績に注目が集まりますが
実は、産駒で中央地方合わせても勝ち上がっているのはゴールデンメインただ一頭。
(今日現在)
その一頭がオープン馬という、母がその持てる能力を全て受け渡したかのような一頭なのです。
そんな一頭が早々に去勢されてしまうとは…(涙)
募集時、ゴールデンメインは全く人気がありませんでした。
成績の伸び悩むラムタラと、子供がさっぱり走らないフェイヴァーワンの子供。
しかも、3150万という高額の募集価格。
馬体こそきれいで見栄えしたものの、ツアー当時から気性の悪いところがあり、
やっぱり手を出しにくい馬でした。
でもまさか、成長してもここまで悪いとは思わなかったですが^^;
僕も、500口募集でなかったら出資していなかったでしょう。
そんなこともあり、数少ない出資者には非常にゴールデンメインに愛着を持った方が
多いような気がします。
そんな不人気馬でしたが、同期の中では出世頭です。
初出走の後、ゴールデンメインは脚部に不安を発生、
診断は右後肢付け根の辺りに肉離れということでした。
「しばらくは経過観察、完治までは月単位」との報告、放牧も考えていたはずなのですが、
なんと2週間後には乗り運動を始めてしまいます。
その後、そこには不安を発症することなく調教を重ねていきます。
いったい、あの肉離れの診断はなんだったんでしょう(@_@;)
今となっては本当に肉離れだったかどうかも怪しいものです。
その肉離れ騒動の2戦後、ゴールデンメインは初勝利を飾ります。
とにかく、厩務員さんは怪我をさせられたのがトラウマとなってしまったのか、
ことあるごとに
2003/5/21 「とにかくうるさくなってきた。去勢して欲しいわ・・・」
(厩務員)
2003/6/1 「馬運車を降りてから、パドック、返し馬と馬っ気を出して、もう気が荒すぎる・・・」
(初勝利後のコメント。助手)
2003/6/18 「去勢?して欲しいなあ。オトコ馬ばかりのレースでもあれやもんな」
(厩務員)
と、ゴールデンメインの能力よりも気性のことばかり口にしています(ーー;)
勝ったのにこんなコメントって…(T_T)
3歳秋に去勢手術を行い、幾分扱いやすくはなったとのことでしたが、
クラブ関係者曰く、
「おとなしくなったのが、去勢によるものか成長によるものかは微妙なところ。
ただ、一度怪我させちゃってるから厩舎の人たちが…」
最初の一撃が強烈だったようです(@_@;)
4歳の春、重賞出走で結果が残せず、目黒記念の後放牧に出ます。
ゆっくり体を休めて秋に備えるはずが、飛び込んできたニュースが「屈腱炎発症」。
いったい放牧中に何をしたら屈腱炎になるんでしょう。(T_T)
結局、その後一進一退の状態を繰り返し、2年間以上の休養を余儀なくされます。
屈腱炎から復帰して3戦目となる昨年7月の日本海ステークス。
グリーンチャンネルパドック解説のY氏は、
「いいところがない」
バッサリ切り捨てました。
しかしこのレース、ゴールデンメインはY氏の酷評を嘲笑うかのように
渋った新潟の直線を力強く駆け抜け優勝、見事オープン復帰を飾ります。
そのレース映像はこちら。
日本海ステークスを勝った後、新潟記念に出走を予定しますが
ここでアクシデント。
当時、猛威を振るっていた馬インフルエンザ検査で陽性反応が出てしまい、
出走が不可能となってしまいました。
すぐに陰性に転じたものの、
「新聞に陽性反応が出たと名前が出てしまったので、運動していると黴菌を見るような目で見られるよ」(厩務員)
とのコメントも…
せっかくベストの状態に仕上げて、田中勝春騎手も日本海ステークスに続いて乗ってくれそうだったのに、
新潟記念は回避、朝日チャレンジカップに向けて調整しなおすことに。
しかし、そこでもゴールデンメインは重賞レベルの能力を見せ付けます。
3,4番手の好位で競馬を進め、直線を迎えますが、
直線半ばで6,7番手までポジションを落としてしまいます。
やっぱり重賞では厳しいかと思った瞬間、もう一度ぐいっと伸び返し、
前を行った馬をきっちり全部捕らえたところでゴール。
外から来た勝ち馬には及びなかったものの3着、十分重賞にも手が届く、と思った瞬間でした。
そのレース映像はこちら。
その後、屈腱炎を再発して、現在に至るわけです。
******************************
同期のフルヴィクトリーも今年2月に登録を抹消され、
クロニカはもうお母さんになっています。
年が明けると9歳。昔でいうところの10歳になります。
数えで馬齢を呼んでいた頃は人間の年に換算するのに4をかける、ということをいいましたから、
そうするともう40歳。ああ、同い年(苦笑)
いくら消耗がないとはいっても、体力的なピークは過ぎているでしょうし、
ブランクだって大きなハンデ。
ましてや屈腱炎という大きな怪我のあとだけに、
能力を発揮するのはそう簡単ではないでしょう。
でも、関係者のみなさんの努力で再びここまでたどり着きました。
これまでのゴールデンメインの歩みを見ていると、きっとなにか、
もう一度ものすごいものを見せてくれそうな気がしてならないのです。
まだまだあります。ここで続きをご紹介します。
ゴールデンメインの母フェイヴァーワンは、トウショウボーイ産駒の活躍馬でした。
重賞にはわずかに手が届きませんでしたが、33戦6勝、堂々たるオープン馬でした。
そんな活躍馬を母に持つゴールデンメインがオープンに出世したことで、
フェイヴァーワンの産駒成績に注目が集まりますが
実は、産駒で中央地方合わせても勝ち上がっているのはゴールデンメインただ一頭。
(今日現在)
その一頭がオープン馬という、母がその持てる能力を全て受け渡したかのような一頭なのです。
そんな一頭が早々に去勢されてしまうとは…(涙)
募集時、ゴールデンメインは全く人気がありませんでした。
成績の伸び悩むラムタラと、子供がさっぱり走らないフェイヴァーワンの子供。
しかも、3150万という高額の募集価格。
馬体こそきれいで見栄えしたものの、ツアー当時から気性の悪いところがあり、
やっぱり手を出しにくい馬でした。
でもまさか、成長してもここまで悪いとは思わなかったですが^^;
僕も、500口募集でなかったら出資していなかったでしょう。
そんなこともあり、数少ない出資者には非常にゴールデンメインに愛着を持った方が
多いような気がします。
そんな不人気馬でしたが、同期の中では出世頭です。
初出走の後、ゴールデンメインは脚部に不安を発生、
診断は右後肢付け根の辺りに肉離れということでした。
「しばらくは経過観察、完治までは月単位」との報告、放牧も考えていたはずなのですが、
なんと2週間後には乗り運動を始めてしまいます。
その後、そこには不安を発症することなく調教を重ねていきます。
いったい、あの肉離れの診断はなんだったんでしょう(@_@;)
今となっては本当に肉離れだったかどうかも怪しいものです。
その肉離れ騒動の2戦後、ゴールデンメインは初勝利を飾ります。
とにかく、厩務員さんは怪我をさせられたのがトラウマとなってしまったのか、
ことあるごとに
2003/5/21 「とにかくうるさくなってきた。去勢して欲しいわ・・・」
(厩務員)
2003/6/1 「馬運車を降りてから、パドック、返し馬と馬っ気を出して、もう気が荒すぎる・・・」
(初勝利後のコメント。助手)
2003/6/18 「去勢?して欲しいなあ。オトコ馬ばかりのレースでもあれやもんな」
(厩務員)
と、ゴールデンメインの能力よりも気性のことばかり口にしています(ーー;)
勝ったのにこんなコメントって…(T_T)
3歳秋に去勢手術を行い、幾分扱いやすくはなったとのことでしたが、
クラブ関係者曰く、
「おとなしくなったのが、去勢によるものか成長によるものかは微妙なところ。
ただ、一度怪我させちゃってるから厩舎の人たちが…」
最初の一撃が強烈だったようです(@_@;)
4歳の春、重賞出走で結果が残せず、目黒記念の後放牧に出ます。
ゆっくり体を休めて秋に備えるはずが、飛び込んできたニュースが「屈腱炎発症」。
いったい放牧中に何をしたら屈腱炎になるんでしょう。(T_T)
結局、その後一進一退の状態を繰り返し、2年間以上の休養を余儀なくされます。
屈腱炎から復帰して3戦目となる昨年7月の日本海ステークス。
グリーンチャンネルパドック解説のY氏は、
「いいところがない」
バッサリ切り捨てました。
しかしこのレース、ゴールデンメインはY氏の酷評を嘲笑うかのように
渋った新潟の直線を力強く駆け抜け優勝、見事オープン復帰を飾ります。
そのレース映像はこちら。
日本海ステークスを勝った後、新潟記念に出走を予定しますが
ここでアクシデント。
当時、猛威を振るっていた馬インフルエンザ検査で陽性反応が出てしまい、
出走が不可能となってしまいました。
すぐに陰性に転じたものの、
「新聞に陽性反応が出たと名前が出てしまったので、運動していると黴菌を見るような目で見られるよ」(厩務員)
とのコメントも…
せっかくベストの状態に仕上げて、田中勝春騎手も日本海ステークスに続いて乗ってくれそうだったのに、
新潟記念は回避、朝日チャレンジカップに向けて調整しなおすことに。
しかし、そこでもゴールデンメインは重賞レベルの能力を見せ付けます。
3,4番手の好位で競馬を進め、直線を迎えますが、
直線半ばで6,7番手までポジションを落としてしまいます。
やっぱり重賞では厳しいかと思った瞬間、もう一度ぐいっと伸び返し、
前を行った馬をきっちり全部捕らえたところでゴール。
外から来た勝ち馬には及びなかったものの3着、十分重賞にも手が届く、と思った瞬間でした。
そのレース映像はこちら。
その後、屈腱炎を再発して、現在に至るわけです。
******************************
同期のフルヴィクトリーも今年2月に登録を抹消され、
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年が明けると9歳。昔でいうところの10歳になります。
数えで馬齢を呼んでいた頃は人間の年に換算するのに4をかける、ということをいいましたから、
そうするともう40歳。ああ、同い年(苦笑)
いくら消耗がないとはいっても、体力的なピークは過ぎているでしょうし、
ブランクだって大きなハンデ。
ましてや屈腱炎という大きな怪我のあとだけに、
能力を発揮するのはそう簡単ではないでしょう。
でも、関係者のみなさんの努力で再びここまでたどり着きました。
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Posted by 浦河深之 at 19:09│Comments(0)
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